唾液検査(サリバテスト)で虫歯・歯周病予防

大崎シティデンタルクリニックで行う唾液検査(サリバテスト)とは、患者様の「唾液」を使って、問診や視診では把握できない、虫歯や歯周病のなりやすさを予測し評価する検査です。

唾液検査により、今後、虫歯や歯周病のリスクはどれくらいあるのか、また一人ひとり異なる虫歯の原因がわかり、それぞれに合った予防方法を提案することができます。

このような方に唾液検査をおすすめしています!

唾液検査は虫歯や歯周病を予防したい全ての人におすすめしたい検査です。

特に痛みを感じることも無く、簡単な20分程度の検査ですので、お子様でも安心して検査を受けることが出来ます。

  • 虫歯になりやすい(と思っている)人
  • ちゃんと歯磨きしてるつもりなのに虫歯になる人
  • 虫歯・歯周病になりたくない人
  • 効果的に虫歯・歯周病を防ぎたい人
  • 虫歯が気になるお子さん、妊娠中の方

唾液検査でわかること

唾液検査(サリバテスト)には、う蝕(虫歯)検査・歯周病検査の2種類があり、虫歯・歯周病になりやすい口内環境かどうかがわかります。う蝕(虫歯)検査・歯周病検査は両方同時に行うことで、患者様の全ての虫歯や支柱病リスクを測定出来るので、同時に行うことをお勧めしています。

う蝕(虫歯)関連細菌検査

お口の中には良い菌や悪い菌を含むたくさんの常在菌がいます。その中でも増殖する際に酸を出し、歯を溶かしてしまう悪さをする細菌、虫歯の一番の原因菌といわれるのが「ミュータンス菌」です。

ミュータンス菌は食べ物に含まれる糖分によって活発に活動し、プラーク(歯垢)というネバネバした溶けにくい物質(住家)を作り出します。その住家に集まった細菌たちが作り出す酸によって歯が溶かされていく病気、それが虫歯の原因なのです。

虫歯は、虫歯菌に関する要因、ショ糖の摂取に関する要因、歯質に関する要因、時間の要因、この4つの要因が重なり合ってはじめて発生します。

  • 細菌:虫歯菌の数や種類
  • 糖分:糖分(主にショ糖)の摂取状況(虫歯の餌)
  • 歯質(宿主):歯の虫歯に対する強さ(歯の構造、歯並び、唾液の量と質)
  • 時間:虫歯環境におかれた時間(細菌が作る酸にさらされる時間)
唾液検査 大崎シティデンタルクリニック

そこで唾液検査のう蝕(虫歯)関連細菌検査では、患者様一人一人違うお口の環境を測定し、虫歯の原因でもある「細菌」「歯質」「糖分」「時間」の4つの観点から虫歯になりやすい人、虫歯になりにくい人を判断することができ、それにより適切な予防法や治療法をご提案するための検査になります。

唾液の中の細菌の種類や量の測定(3種菌の測定)

唾液検査のう蝕(虫歯)関連細菌検査では、お口の中にいる様々な細菌の中で、虫歯の原因となる「ミュータンス菌」や「ソブリヌス菌」、虫歯の進行を早める「ラクトバチラス菌(乳酸桿菌)」の培養検査を行い、細菌の数を測定し、患者様の口腔環境をチェックしていきます。

唾液の分泌量

唾液検査のう蝕(虫歯)関連細菌検査では、唾液の分泌量を測定します。

唾液は健康な人の場合、1日に1.5リットル前後も出ていると言われますが、この唾液には健康を守るさまざまな役割があるのです。特に、食べかすを洗い流し、口の中を清潔を保ちます。

唾液が「飲んでいるお薬」「加齢」「ストレス」「お口の動き」等の影響で減少すると、虫歯になりやすくなるだけでなく、細菌に対する抵抗力が弱まり、虫歯や歯周病の発症リスクが高まってしまうのです。

また、入れ歯の不具合、食べにくい、飲み込みにくいなどの症状も認められるようになります。

唾液の量が減少している場合には、その原因を明確にし、適切な対策をとることが必要になってくるのです。

■唾液が減ってしまう要因
加齢・薬の副作用・ストレス・口呼吸・糖尿病・放射線治療・透析・寝たきり・不規則な生活・喫煙・口腔乾燥症

唾液の緩衝能

唾液検査のう蝕(虫歯)関連細菌検査では、プラーク中のムシ歯菌が作り出した「酸」を中和し中性に戻す働きを唾液の緩衝能(かんしょうのう)と言いますが、この緩衝能の測定をします。

唾液の量や質が劣っていて、緩衝能が低い人の場合、お口の中が中性に戻るのが遅く、酸性状態が長くなり脱灰(歯の成分が溶け出す現象)が進み、虫歯になってしまいます。

プラーク量

プラークとは、歯の表面に付いた白っぽいネバネバした汚れ、細菌の集まった塊のようなもので、歯と歯の間や歯茎の部分に溜まりやすくなっています。

プラークは1mgに億単位の細菌が生息しているとも言われており、まさに細菌の温床です。“虫歯予防にはプラークコントロール”とよく言いますが、この歯垢(プラーク)が虫歯の原因となるのです。

唾液検査ではこのプラーク量を測定できるので、検査の結果によって歯磨きの仕方のアドバイス・デンタルフロス、洗口剤を併用することで、プラークを除去・予防することや歯科医院でのクリーニングのご提案や治療計画をアドバイスすることが出来ます。

歯周病原細菌検査

歯周病原細菌量の測定

唾液検査の歯周病原細菌検査では、歯周病菌の中でも、5つの菌の測定をしそれぞれのリスクの高さを調べます。

  • Porphyromonas gingivalis
    ひどい悪臭を発生し、毒素を放出し歯茎の炎症や歯を支える骨を溶かします。
  • Aggregatibacter actinomycetemcomitans
    毒素を放出し歯茎の炎症や歯を支える骨を溶かしたり、白血球に対する毒素を作ります。
  • Treponema denticola
    歯周組織の中で炎症を起こし血管の中にまで侵入し病状を急激に悪化させてしまいます。
  • Tannerella forsythia
    歯周炎を治りづらくさせます。
  • Prevotella intermedia
    女性ホルモンによって発育が促進される細菌で、思春期性や妊娠性のホルモン関連性歯周炎を起こします。
唾液検査

唾液検査(サリバテスト)のやり方

唾液検査(サリバテスト)は患者様の「唾液」を採取するだけのとても簡単な検査なので、痛みも無く、時間もかからず、手軽にお子様でも安心して受けていただける検査です。

検査の流れ(20分程度の検査です)

■う蝕(虫歯)関連細菌検査

  1. 簡単な問診と食生活のアンケートを行います。
  2. 5分程度味のないガムを噛んでいただき、唾液を採取します。
  3. 採取させていただいた唾液を専門機関に送り詳細な測定を行います。
  4. 後日、検査結果を元に歯科医師より今後の予防方法や治療に対する説明があります。※検査結果は10日程度時間がかかります。
■歯周病原細菌検査

  1. 簡単な問診と食生活のアンケートを行います。
  2. 5分程度味のないガムを噛んでいただき、唾液を採取します。
  3. 専用のペーパーで歯肉溝滲出液(歯肉から滲出される組織液)を採取します。(検査の項目により異なる)
  4. 採取させていただいた唾液・歯肉溝滲出液を専門機関に送り詳細な測定を行います。
  5. 後日、検査結果を元に歯科医師より今後の予防方法や治療に対する説明があります。※検査結果は10日程度時間がかかります。

※う蝕(虫歯)関連細菌検査・歯周病原細菌検査では下記のような報告書が発行されます。

唾液検査 報告書
唾液検査 報告書

検査を受ける際の注意点

  • 検査1時間前からは、飲食・喫煙・歯磨きをしないようにしてください。
  • 検査前に激しい運動をしてしまうと、唾液の分泌が減り検査に影響が出ますので、なるべく避けるようにください。
  • 検査前12時間以内に、アルコールが含まれたマウスウォッシュ(洗口液)の使用を避けるようにしてください。
  • 抗生物質などのお薬を服用されている方は、検査前にスタッフにお知らせください。

唾液検査を受けた後は?

唾液検査を受けていただくことによって、患者様のお口の特徴や現状を把握できれば、一人一人違う虫歯になる原因が特定されるので、一生涯「自分の歯」を保てるようにアドバイスさせていただくことが出来ます。また、自分に合った自宅でも出来る効果的な虫歯予防法や、歯科医院で行う患者様オリジナルの予防プログラムのご提案も出来ます。

唾液検査を受けていただくことによって、事前に予防法も分かりますので、虫歯が出来るたびに治療を受けていただくよりも効率が良く、経済的でもあるのです。

唾液検査の費用について

検査種別検査費用
う蝕(虫歯)関連細菌検査5,000円(税別)
歯周病原細菌検査1菌種毎:5,000円(税別)

唾液検査システム「SMT」とは

大崎シティデンタルクリニックでは、ライオン株式会社が開発した多項目・短時間唾液検査システム「サリバリーマルチテスト(Salivary Multi Test)」も行っております。

サリバリーマルチテスト(SMT)は少量の水で洗口することで唾液を採取し、多項目の唾液成分を測定することで、歯の健康・歯茎の健康・口腔清潔度など歯や口の健康に関する「6つの項目」を5分間で測定することができ、患者様の口腔の健康状態が一目でわかる検査になります。

このサリバリーマルチテスト(SMT)の結果によって、一人一人違うお口の中の状況や弱点が一目でわかり、歯科医師よりオリジナルの虫歯予防プログラムを提案することが出来ます。

サリバリーマルチテスト(SMT)は、一般的な唾液検査よりも

  • 検査費用を抑えられる
  • 短時間で検査が終わる
  • 検査当日にある程度の測定が出来、結果が分かる

ことなどで、簡易的に虫歯や歯周病のリスクを知るという意味では有効な検査です。

ですが、あくまでも「簡易的」であることには違いがありませんので、サリバリーマルチテスト(SMT)で検査をして、何か問題が見つかった際には、う蝕(虫歯)関連細菌検査・歯周病原細菌検査などの踏み込んだ検査を受診されることをお勧めしています。

SMTで測定できる6項目

■歯の健康に関する項目

  • 虫歯菌:虫歯菌が多いと歯の表面に歯垢が付着しやすくなり歯の健康を損ないます。
  • 酸性度:唾液の酸性度が高いとお口の中が酸性になりエナメル質などの歯質が溶けやすくなります。
  • 緩衝能:唾液には酸性になったお口の中を中和する働きがあり、その働きが弱いと歯質が溶けやすくなります。

■歯茎の健康に関する項目

  • 白血球:歯と歯茎の間で細菌や異物が増えると、体の防御作用により白血球が増加します。
  • タンパク質;細菌やプラークの影響により唾液中にたんぱく質が増えます。

■口腔清潔度に関する項目

  • アンモニア:お口の中の細菌数が多いと唾液中のアンモニアが多くなり口臭の原因になります。

サリバリーマルチテスト(SMT)の費用について

検査種別検査費用
サリバリーマルチテスト(SMT)お問い合わせください

サリバリーマルチテスト(SMT)の説明動画

※出典:ライオン公式チャンネルより